夢日記における自己反省性パターン
夢日記実験研究
Mary Darling ほか 3名
Dreaming
まとめ
夢日記を書く際、単に内容を記録するだけでなく「この夢で何に気づいたか」「奇妙な点は何か」を積極的に書く。
speth-2017-ld-factorsの「夢想起が最優先」と整合——想起+反省の両方を鍛える。
概要
メアリー・ダーリングら(シェイラ・パーセルグループ)が、夢日記記録者の夢報告に見られる自己反省性(メタ認知的コメント・疑問・評価)のパターンを分析し、長期日記ほど自己反省的記述が増加することを報告した。
夢日記が明晰夢の前提条件である理由を説明する古典研究。
背景
1990年代初頭、夢日記の効果は「想起を増やす」という理解が主流だった。
パーセル(カナダ)は、夢日記が単なる記録ではなく、夢報告そのものにメタ認知的要素が増える「訓練」であることを実証的に示した。
方法
夢日記参加者の夢報告テキストをコーディング。
自己反省性(「これは夢か?」「なぜこうなった?」等のメタ認知的記述)の出現頻度・内容類型を記録期間・明晰夢経験と関連づけ。
結果
日記継続期間と自己反省性スコアが正相関。
明晰夢経験者は夢報告にメタ認知的記述が多い。
夢日記は「記録」から「メタ認知訓練」へと機能変化する。
主要な発見
- 夢日記継続期間と自己反省性が正相関
- 明晰夢経験者は夢報告にメタ認知記述が多い
- 夢日記=記録からメタ認知訓練への変化
- 「これは夢か?」等の疑問が夢報告に増加
- aspy-2016-logbookの理論的背景
- 夢想起強化のメカニズムの一つ
意義
aspy-2016-logbook・speth-2017-ld-factorsと合わせ、夢日記は単なる記録ではなくメタ認知訓練であるという実践的示唆。
夢想起が最強予測因子(Speth 2017)のメカニズムの一つ。
注意点
縦断だが対照群なし。
テキストコーディングの主観性。
因果方向(日記→反省性 vs 反省性→日記継続)は未確定。