国際明晰夢誘導研究(ILDIS):MILD・SSILD・RTの大規模検証
Denholm J. Aspy ほか 3名
Frontiers in Psychology / N=355
まとめ
明晰夢に成功した夜は夢をたくさん思い出している。
逆に、思い出せる夢が増えると明晰夢成功率も上がる。
うまくいかない時は技法を変えるより、まず夢日記を丁寧に書くことに戻す。
SSILDはMILDの補助として試す価値がある。
概要
国際明晰夢誘導研究(ILDIS)は、5カ国355名が自宅で参加した大規模オンライン研究である。
1週間のベースライン(夢日記のみ)後にMILD・SSILD・RT等を1週間実践し、MILDが最も一貫して有効であることを確認した。
明晰夢成功夜は想起夢数・詳細さが失敗夜の約2倍であった。
背景
NALDIS(2017)は豪州169名でMILDの有効性を示したが、国際的再現性と技法間の直接比較(SSILDなど)が未検証だった。
ILDISは5カ国(豪州・米国・ドイツ・フランス・日本など)から355名を募集し、自宅環境での実践可能性も検証した。
方法
355名がオンラインで登録。
Week 1はベースライン(毎朝夢日記のみ)。
Week 2は参加者がMILD・SSILD・RT・WBTB等から技法を選択・実践。
毎朝、明晰夢の有無・想起夢数・夢の詳細さスコアを報告。
明晰夢成功夜と失敗夜の夢想起量を比較。
結果
MILD実践者で明晰夢率がベースライン週と比較して有意に上昇。
明晰夢成功夜は想起夢数・詳細さスコアが失敗夜の約2倍(p < 0.001)。
SSILDは一定の効果を示したが、MILDほど一貫性がなかった。
RT単独は効果が弱い。
夢想起量が多い夜ほど明晰夢成功率が高いという双方向の関係が確認された。
主要な発見
- 5カ国355名の国際的大規模研究
- MILDが最も一貫して明晰夢率を上昇
- 明晰夢成功夜は想起夢数・詳細さが失敗夜の約2倍
- SSILDは一定の効果、RT単独は弱い
- 夢想起量と明晰夢成功率の双方向関係を確認
意義
「技法を知っているのに成功しない」場合の対策(夢日記への回帰)の根拠。
NALDISの知見を国際的に再現し、自宅実践の有効性も確認した。
注意点
自宅環境のため睡眠段階の客観的確認なし。
技法選択が自己選択であり、ランダム割付ではない。
1週間の短期介入。
明晰夢の定義・報告は自己報告のみ。